1からコードを書き起こさないプログラマ

以下の記事が面白くて、かつ、自分も似たような観点でなんか書いてみようという気分になったので書きます。

blog.riywo.com

主な対象読者はプログラマの業務がどんなものかピンと来ていない人たちです。

わたしはソフトウェア開発者で、かつ、現在は10万行程度の規模のRookというOSSのメンテナとしての開発をしています。それより前は2700万行ほどあるLinuxカーネルのうち、10万行ほどの規模のサブシステムを扱っていました。

私がこれらを1から書き起こしたかというとそういうことはなくて、どちらも既にあるものの開発に途中から参加しました。書くコードも大規模な機能追加というよりはバグ修正、ドキュメント修正、既存機能に新しいモードを足すようなものが中心です。バグ報告のときの再現プログラムを書くことも多いです。

それ以外にも、わたしは趣味で大きなプログラムを書くことはあまりないです。これまでに一から書いたソフトウェアがいくつかありますが、それぞれ高々数千行、あるいは一万数千行程度の規模です。やりたいのにやっていないかというとそうでもなくて、自由に無から有を作り出すものより、既存のコードにいかに影響を与えずに必要最小限のコードで目的を達するか、というところに一番興味があります。

プログラマといえば自分で一からプログラムを書くというオリジナル作者というイメージがあるかたが多いと思いますが、こういうケースも多々あります。もちろんどちらか一方だけではなく、どちらもたくさんやるというケースもありますが、わたしはこういう具合です、という参考情報でした。