年とってくると注意してくれる人がいなくなる

あらゆる組織の若手は最初は先輩社員の指導を受けて育っていきます。ところが年を経るにつれて注意されなくなってきます。わたしも社会人になってから今まで、注意される回数がどんどん減っていきました。もちろん私が成長して注意すべき点が減ってきたというのもありますが、それだけでは説明がつきません。あとから振り返ってみると「これは相当まずいことをしたな、昔なら相当叱られてただろうな」ということが多々あります。では自分の成長以外にどういう要素があるかというと、それなりに大きなウェイトを占めるのが加齢だと思っています。

「技術の前には年齢は関係ない!」という話もあり、実際それはそうだと私も思いますが、年長者は敬うべきという文化がずっと続いてきた日本で実際に年長者に正面からボロカスに注意する人というのはなかなかいません。それに加えて「この年になるまで変わらなかったんだからもう注意しても無駄だろう」「年食ってきたら人間はもう変われない」という意識も働くと思います。本人のいないところで「あいつ使えない」と言われることはあるでしょうが、それは本人には届きません。

実際自分が40歳に達した今、注意してくれる人がいないのは自分にとっての大きな問題のひとつで、定期的に過去の自分を振り返って内省をしています。そうしないと改善のきっかけがないのです。そうしないとプライドが高くて成長が止まった役に立たない人のできあがりです。

この取り組みがうまくいっているかはよくわからないのですが、しないよりは全然いいと思っています。年はとってきて、不可逆なかたちで衰えが出てきているところは多々あれど、今後もできるところは改善、進歩していきたいと思います。