100分de名著を読み始めての感想

数か月前に以下のブログを読んでから100分de名著シリーズを読むようになりました。

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なにかしら自分の世界が広がることを期待して、できれば自分が普段絶対に買わないであろう本をあえて狙って買うようにしました。だいたい今50冊くらいを読んだところでの感想を書いておきます。

まずは狙い通り多少なりとも自分の中の世界が変わりました。あるいは変わるきっかけをつかめました。「なるほどこういう考え方もあるのか」「こういうジャンルがあるのか」「こんな人がいるのか」と思うことが多々あり、自分のすき好むものだけに触れているだけでは出会えないものにたくさん出会えたかと思っています。一部については実際に取り扱われている本を買いもしました。もちろんテキストだけ読んでもその本で書かれていることの最深部にたどり着くなんていうのは不可能だとは思いますが、これらの本を手に取るきっかけになるだけでも価値がありました。

その他に興味深かったのは解説者のひととなりがうかがえたこと、および、解説されている本を手に取ってみようかという判断にそれが大きく関与したということです。「この人は本当にこの本が好きなのだな」「とにかく読書が好きなんだな」ということがわかると、解説の熱量におされて解説内容そのものよりも「この人が勧めているのなら一度読んでみよう」という気になったことがよくありました。場合によっては、解説者の成果物を手に取ってみたくなることまでありました。その一方で、「この人は、この本を読んでいる自分が好きなんだな」「本はどうでもよくて自説の御開帳ができればそれでいいんだな」ということもありました。この場合は、解説者はもとより、解説されている本への印象もとばっちりで悪くなってしまったこともありました。私は本に対する読む前の印象が紹介してくれた人への評価によって大きく変わることがわかったのは、とてもよい体験でした。

一冊数十分で読める新書より軽く読めるものなので、今後もゆるゆると読み進めていきたいと思います。