人の好みは千差万別。完璧なものは作れない
なんらかのコンテンツを作って発信したい、あるいはしている人向けの記事です。筆者が過去に書いた本(コンピュータ技術についての解説本)に対する様々な評価を実例として、万人が100点満点と評価するコンテンツを作るのがいかに難しいかということを述べます。
本記事は、以下記事の「答えが無いものについての反対意見」について少し掘り下げたものです。
satoru-takeuchi.hatenablog.com
では早速、上述した拙著の読者から寄せられたご意見から、本記事に関係が深いものを列挙します。すべて同じ本に対する実際の感想です。
- 書いていることの詳細度について
- 細かく書きすぎていてわからなかった
- ちょうどよかった
- もう少し詳しく突っ込んだところを書いて欲しかった
- 扱う範囲について
- 機能Aについて書いていないのが残念だった。網羅性が足りない
- 他の本にはよく書かれている機能Aを思い切って省いていたのがよかった
- 機能Bと機能Cの比較をしているのがよかった
- 機能Bと機能Cはどちらかだけ書けば十分でもう片方は不要
- 難易度
- 簡単すぎて全部知っていた。買う意味がなかった
- ちょうどよかった
- 難しすぎて理解できなかった
見ての通り、上記のコメントをしたかたがたの意見を反映しようとすると、全員を満足させるのが不可能なことがわかります。なので、何かを作ろうとしたときは、誰からも不満が出ない完璧なものを作ろうと気合を入れるのではなく、作ろうとしているものを見せたいターゲットを明確化して、その人々に自分の伝えたいことを伝えられたかを基準に評価を眺めると良いかなと筆者は思います。
完璧を目指せば目指すほど、不満の声にがっかりしてしまって、次のものを作る意欲が失せてしまいます。多くの目に触れれば触れるほど不満の声が多くなるのは避けられないものと考えると、このような不幸な事態は避けやすくなるでしょう。多分。
最後になりますが、このような話は遥か昔から「あるある」だったようで、ろばを売りに行く親子が有名です。ご興味のある方はリンク先をご覧ください。