出版物の原稿の管理方法について

わたしは自分が作成したソフトウェアのソースコードをすべてgithubにおいてOSSとして公開しています。これは自分がプログラマとして生きていられるのは先人が作ったOSSのおかげという思いがあるから、自分も先人と同じようにしようという考えからです1ソースコード以外にもいくつかのドキュメントもgithubやqiita上で公開しています。

qiita.com

これらは利害関係者が自分しかいない、無償で見てもらって誰も困らない記事や同人誌の原稿です。

最近は書店で売る書籍も書くようになったので、githubに課金して($7/month)、本の原稿をプライベートリポジトリとして管理するようにしました。ソースコードと同様に原稿を公開するという手もあるのですが2、色々考えた結果、プライベートリポジトリで管理することにしました。

  • できれば一人で書きたい。執筆方針は執筆開始時点のものから変えたくないし、それを貢献してくれる意図がある人に逐次わかってもらうコストをかけられない
  • ソースコードと違って、公開したいという強いこだわりが無い
  • なるべく多くの人に読んでもらいたいという思いはあるが、これまで溜めてきた知見を導入して膨大な手間をかけて書いたものなので、対価は得たい
  • 原稿を公開することが売り上げに良い影響をもたらすのか否かという判断材料を持っていない。売れなくなると自分だけではなくて出版社を含めた利害関係者すべてが困る

では読者の意見は無視するのかというとそうではなくて、たとえば最近書いた本ですと、twitterなどから直接いただいたりエゴサしたりして集めたりしたご意見をまとめて共有のgoogle spreadsheetとして公開しています。公式サイトのフォームからもご意見を受け付けています。

とりあえずこのように運用して、困ったことがあればやりかたを変えていきます。


  1. と、偉そうなことを言っているものの、今のところ世界中で使われているような大物は無いですが…

  2. 最近だと江添さんが書かれた江添亮の詳説C++17が有名です