「科挙 - 中国の試験地獄」を読んだ

「とにかく滅茶苦茶難しい」くらいしか知らなかった科挙がどういうものか知りたかったので買ってみました。本書を読んだ結果、期待通りというかなんというか、想像以上にすさまじいものだったことがわかって非常に満足しました。隋の時代にできた頃から難しい試験だったものの時代を追うごとに不正対策など様々な事情によって複雑怪奇で難解でなものになっていく様は圧巻でした。試験の難易度に関する話もさることながら、試験中に受験生たちが置かれる過酷な環境や制度が導入された理由、各所に挿入されているそれらにまつわるえげつない逸話なども楽しめました。逸話は見ているだけで滅入ってきそうなものや思わず笑ってしまうものなど多種多様なので最後まで飽きずに読ませてもらいました。