「我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち」を読んだ

タイトルが上手いなとおもって買ってしまいました。ホモ・サピエンスがアフリカからでてきて各地に散らばって…というよくある本ではなく、今の人類とは別系統のアジアにいた原人達について詳しく説明してくれています。著者はジャーナリストで、このかたが専門家に監修を受けるというやりかたです。著者のアツい語り口がなかなか面白い。

本書の中には色々な原人が出てきますが、フローレス原人の謎を解き明かすところが白眉かと。この原人の発見当時わたしもニュースを見て相当びっくりした記憶がありますが、それがどういう経緯で小さくなったのか、などなどはそのあと全く追っていなかったので発見後いままでにどういうことがあったのかが本書によってわかってよかったです。

最後に。この手の本は監修者のかたの主張メインにならざるをえないのですが、監修者のかたもそれは承知していて、なるべく自説に偏らないように配慮されたとか。こういう一文があるのは助かります。