WSLがたまに起動失敗するときの対処

WSLを起動しようとするとたまに以下のようなエラーを吐いて死ぬ。

Error: 0x800703fa
Press any key to continue...

これについては以下のissueがある。

github.com

Windowsを再起動しても治るけど、めんどくさいので以下を参照にLxssManagerを再起動している。

www.bountysource.com

I Had the same problem, just restart LxssManager by following this tips:
1- Run CMD as administrator and restart the LxssManager status

2- Stop it by :
sc stop LxssManager

3- Then restart it by:
sc start LxssManager

2018年を振り返りと来年の抱負

晦日なので2018年の振り返りと来年の抱負をば。個人ブログなので会社の仕事のことは置いといて、主に個人的なものについて。

2018年の振り返り

全体的に良い年でした。旧知の人たちとも会う機会も増えたし、新しい人たちとも多く出会えました。彼らと会うときにいいものを食べ過ぎてお肉もついたのが玉に瑕です。書籍の出版、雑誌連載の開始、再就職などという初物イベントがたくさんあったので、劇的だったと言ってもいいかもしれません。他には個人事業主として色々手を出したことによって、月並みな感想ですが「自分自身でお金を稼ぐって大変だ」を実感しました。どれだけ技術的に面白いことをやって頑張っても、お金にならないと生きていけないですから*1

2月にはLinuxのしくみというLinuxを通してOS、その中でも主にカーネルについて図解と演習によって学ぶ本を出版しました。書籍を書くことそのもの、および、OS知識を広い裾野に伝える書籍を書くことは長年の夢の一つだったため、現物を見たときは感慨深いものがありました。その節はフリー編集者の風穴さん、技術評論社の細谷さんには大変お世話になりました。おかげさまでよく売れてくれて評判も上々なようで、そちらも嬉しかったです。ただ一点、誤りがものすごく多かったという問題があったのが大きな反省点です。今回の反省を踏まえて次回作では改善見込みです。

この書籍についてはSoftware Design 2018年5月号からパワーアップ番外編として連載も始まりました。毎月締め切りに追われて死にそうになりながら面白く取り組んでいます。これについては声をかけていただき、かつ、編集も担当いただいている技術評論社の池本さんに感謝です。

一年間に5つのイベントにおいてプレゼンテーションをしてきました。これらは人前で喋る練習、知識をアウトプットする練習、趣味でやったことの発表の場として活用しています。以下そのリストです。ご興味があればごらんください。

  • 今年頭に世の中を騒がせたMeltdown脆弱性の概要

speakerdeck.com

  • Linuxのソースをどこまで削減できるかの挑戦

speakerdeck.com

  • GCEのf1-microインスタンスが謳われている通りの挙動をするかの実験

speakerdeck.com

  • linuxの最初のバージョンから(執筆当時の)最新バージョンまでの全史を紹介

speakerdeck.com

  • linuxの最新バージョン(執筆当時)のスケジューラの挙動を概説

speakerdeck.com

4月、10月には例年通り技術書典で同人誌を売りました。ありがたいことに毎度たくさん売れるので「こういうマニアックなものに一定の需要があるのか」という驚きとともに「わざわざ足を運んでくださってありがたい」という思いでいっぱいです。それに加えて一緒に本を売っており、かつ、いつも面倒な事務作業部分を一手に引き受けてくれている風穴さんには頭が上がりません。

技術書典には通算4回出ているのですが、今年10月に出たころには「幅広い読者に響きそうなものは出版社を通して書店に並ぶような本として売る」「ごく一部の人にだけ響きそうなものは各種イベントにおいて発表して、それをさらに練ったものを同人誌として売る」という流れを作れたのがよかったと思います。今後も趣味と実益を兼ねたマネタイズの仕組みを作っていきたいところです。

5月には、当時技術顧問を務めていたサイボウズ社の正社員になりました。主な理由は現在所属している社内インフラ刷新プロジェクトNecoに興味を持ち、関わってみたいなと思ったことです。勤務形態が世間の大多数と著しく異なることもあって、その範囲でできそうな業務内容はもとより希望給与を自分で決めるのは相当苦労しました。しかしこれは貴重な経験だったと思います。

8月にはセキュリティキャンプ全国大会の講師をしました。私は今回「Linuxカーネルを改造する」というテーマで2人の学生さんを受け持ったのですが、彼らにとってこれが何らかの実りあるイベントだったのであれば幸いです。その他にも例年通り他の講師、チューター、学生たちにいつも大きな刺激を受けられました。来年もお声がかかればぜひ参加したいと思います。

12月にはKubeCon North Americaに参加するために業務として国外に行ってきました。仕事として何を得たかについては下記ブログをごらんください。

blog.cybozu.io

個人的には英語力が数年使っていなかったことによって劇的に衰えていることがわかりました。とくにlisteningとspeaking。このためにskypeによる英会話レッスンを帰国早々始めました。いまのところ段々マシになってきているのを感じるので、しばらくは続けてみたいと思います。

来年の抱負

以下の優先順位でやっていきたいと思っています。

  1. 家庭円満
  2. 10kgくらい痩せる
  3. 出版社経由で本を一冊出す
  4. 二つ以上技術的なプレゼンをする
  5. 同人誌の新刊を4月、10月の技術書典において1冊づつ出す
  6. 個人事業の幅を広げる

ポイントは技術云々よりも身の回りのことを優先していることです。家族が第一、体が資本。全部やろうなんて思わずに、できる範囲で。

*1:といっても会社員でもあるので給与所得もありますが…

Uberで日本語領収書が文字化けしていた話とサポート対応が良かった話

先日海外出張したときにUberを使ったんですが、乗車後に届いたメールに張ってあったリンクから 領収書のpdfを印刷すると日本語が化けていました。どうやら埋め込んでいるフォントが日本語 フォントではないのが原因らしいとわかりました。この文書は、この問題にどうやって対処したかと いう話とそのあとサポートに連絡したときのことについて書いたメモです。

Uberのサイトにログインして言語設定を変えた後に領収書を再発行しても以前日本語のものが届き、 pdfも文字化けしていました。FAQを検索しても類似事例はみつかりませんでした。ただしメールが 領収書になっていてpdfへのリンクも張ってあるという形式だったので、今回はメールをpdfとして 印刷することで回避できました。

ここからがサポートの話。上記の通り問題を回避できたからいいといえばいいんですが、何か気持ち悪い と思って「日本語だと領収書のpdfが化けるよ」と公式ついったに報告したところ*1、わずか30分後くらいに「言語設定を英語にしたら次回から 領収書が英語になるよ」という回答をもらいました。速い!

「日本語pdfをダウンロードできるように修正します」ではなく英語pdfに切り替える方法を回答してくる あたり、なんとなく日米の文化の違いを感じました。わたしとしては次回以降経費精算で困らなければ それでいいので、これにて解決。

なかなかいい体験でした。

*1:公式サイトからこの手の 報告をする方法が見つからなかったので

生きづらさをマシにできるかもしれない話

自然に振舞っているだけで周りの雰囲気が悪くなって「あれ、またやっちゃいましたか?」となりがちな、世の中生きづらいタイプの人に向けた話。「こうすれば完璧!」というような明確な結論は無いのですが、私の経験をもとに「こうすればいいのではなかろうか」というのを書きました。

私は子供の頃からいわゆる「普通のことができない」子でした。たとえば次のようなものです。

  • 人との適切な距離感が掴めない
  • 好きなことには脇目も振らず集中できるものの、嫌いなことは義務であっても一切できない
  • 人に失礼な物言いをしがち
  • 細かいミスがやたらと多い

長く生きてきたこともあって今はある程度普通に近い振る舞いができるようになりました。しかし依然穴は多いですし普通にしようととするだけで心身ともに疲れ果てます。

自分やその似た者同士を見てきた経験からいうと、この手の性格というか性質というのは軽減はできても無くせるものではありません。そのため、無理に普通に近づけようとして疲弊するよりも、それはそれと割り切って、仕事にしろ趣味にしろ可能な限り似た者同士が集まる環境を選べればいいのかなあとおもいます。私も最近もなるべくは似た者同士の人たち*1が集まる場所で主に過ごすようにしたところ、この手の疲労がかなり少なくなり、そして生きやすくなりました。誰かに相談するにしても普通のことが普通にできてしまう人相手だと「がんばってできるようにしよう!」などと言われて会話が噛み合わなくなりがちなので、同類、ないし医師やカウンセラーなどの専門家にすればいいかと思います。呼んでもないのに甘いことを言って近寄ってくるオカルトじみた連中は相手にしないようにしましょう。

とくに若い人はまだまだ処世術に長けていないこと、多感なこと、および、とりうる手が限られること(例えば学生さんは関わる人を自分だけで変えるのは大変でしょう)など大変だと思いますが、やりかたによってはだいぶ生きやすくできるということは言っておきたいです。

*1:あるいはこの手の性質があっても受け入れてくれる人たち

qiitaのミュート機能を使ってちょっと幸せになった

今日twitterを見てたらqiitaにミュート機能があるのを知りました。

ミュート機能 - Qiita:Support

ので、さっそく視界に入るだけで不快だった人をミュートしました。よかったよかった。この人のために10秒使ったと思うと損した気分にならなくもないですが、そういう細かいこと考えてたら幸せになれなさそうなのであまり深く考えないこととする。

視界に入るだけで不快とまではいわないでもタイトルを見るだけでげんなりする記事を少なからず書いてる人がけっこういるようなので、その手の人を適当にミュートすればランキングとかもいいかんじになったりしないかな。

「雑草のはなし」を読んだ

四季折々の草花、その中でも雑草と呼ばれるものの特徴やちょっとした豆知識について書いてくれている本です。内容もさることながら、やさしくて綺麗な語り口なので読んでいると心が落ち着いてくるのがよいです。冒頭にある、本書で扱う草花たちのカラー写真もよいです。

子供を持って変わったこと

いままでの人生の転機は進学やら就職やらいろいろありましたけど、子供を持つことによる変化が一番大きかったですね。

  • 「あと20年くらいは死ねないなあ」とか思うようになった
  • 子供の虐待のニュースへの思いが「たいへんですね」から「ゆるせん」と「かわいそうに」になった
  • 街中の子供は視界にも入らなかったのに「この子は何歳だろう」や「ちょっとうちの子に似てる」などと気になるようになった

いやはやすごいものですね。別にオチは無いです。